ホームページ開設に当たって

このたび乗員組合、機長組合、JALJ乗員組合と共に先任組合も参加してIT事業の一環として共同のホームページを作ることになりました。
ついては先任組合設立宣言を最初のページに掲載し、更に先任組合の取り組みを前進させる一助とします。

日本航空先任航空機関士組合
19期執行委員長
宇寿山正史


日本航空先任航空機関士組合設立宣言

 日本航空は、昭和40年以降、事業拡大の中ニューデリー事故、モスクワ事故、クアラルンプール事故、羽田沖事故等等、人命に関わる重大事故を繰り返してしまった。昭和60年8月12日には、遂に520名の尊い人命を一挙に失うという、史上空前のJA8119号機墜落事故が発生し、日本航空の安全運航への社会的批判は、企業存続を揺るがすほど厳しい事態を迎えている。

 我々は、長年、機長、副操縦士と共に安全運航のため努力を続けてきたが、この痛恨の大事故を踏まえ、今一度、現状を深刻に反省し、今何をなすべきか、何ができるかについて61年5月以降、十数回に及ぶ懇談会を持ち、意見の集約を計ってきた。懇談会では、運航に、多年の経験と大きな蓄積を有する先任として、日本航空の全社的使命である「絶対安全の確立」のため、積極的に発言し行動する必要があるという意見が終始討論の中心となった。
 我々は今「絶対安全の確立」とその基盤たる「労使関係の安定融和」こそが、日本航空再建の基盤であるという機長組合の見解について認識を共にするものである。

 事故後に発足した新経営体制は、企業の存立は「航空機の安全が原点」と位置付け昭和61年3月に、従来の労務政策を改め、長年、乗員組合が要求してきた「機長の組合活動の自由」を認める決断を下し、同年10月には、先任航空機関士にも、コクピットのリーダーたる機長と同様の活動を認める発言をしている。
 我々は、組合員の権利擁護、健康の労働条件の維持向上に努めると共に、運航現場にある乗員としての社会的責務を深く自覚し、今後、全ての乗員と共に一致努力し、日本航空の再建と発展を目指し行動するため、現情勢下において、日本航空先任航空機関士組合の結成が不可欠であると確信し、ここに設立を宣言する。
 関係各位のご理解と今後の支援を賜りたい。

 昭和62年2月10日

日本航空先任航空機関士組合設立総会
 

閉じる
<< J4ホームページへ